はじめに
今回はMacでNetBootを利用できるようにする方法を紹介します。NetBootを利用することにより、過去のOSでしか動かせないソフトをさくっと使ったり、古い骨董OSを動かしてニヤニヤしたり...なんてことができます。個人的にはClassic Mac大好きなマカーさんにとってはかなり便利な機能だと思います。
以後、このリンクにあるように説明の際OSバージョンを置き換えて説明します。
こちらは個人でソフトの互換性を手軽に確認したり、古いOSを楽しむためだけに利用しており、この方法が専門的な利用に耐えうるかどうかは保証しかねます。このブログを見てNetBootを実行される際は必ず自己責任でお願いします。
対象のホストMac/macOS
まずNetBootはホストとなるmacOS Server(旧Mac OS X Server)を搭載したMacが必要となります。ただし、以前に行われたアップデートにより、macOS Server バージョン5.7.1以降はNetBoot (NetInstall)の機能が削除されました。よって、バージョン5.7以前のものを搭載したMacがホストとして必要となります。
クライアントがPowerPC搭載モデルの場合、NetBoot1か2かにも留意する必要があります。NetBoot1はOSX Serverバージョン10.2.8まで、NetBoot2はバージョン10.1.3からサポートされています。そのためクライアントマシンがNetBoot1のみ対応である場合、ホストはバージョン10.2.8まででサーバを立ち上げる必要があります。(回避する方法が以下のURLに掲載されていましたが、こちらでは検証できていないためURLのみ紹介します。)また、NetBoot1のみの対応機種は次項に掲載しています。
uMac | University of Utah | Which Mac Models Support NetBoot?
対象のクライアントMac/macOS
クライアントのMacでNetBootに対応している機種は基本的にT2チップ非搭載Macが対象となります。具体的には、
が使用できます。(一部ファームウェアアップデートが必要な場合あり。)
また、以下の条件に当てはまるMacは上述したNetBoot1のみ対応となります。
T2チップ搭載機がNetBootを利用できないのは、おそらくT2チップによりブートプロセスが変更された影響によるものだと考えられます。
ブートイメージ作成
ブートイメージ作成には、
- 作りたいOSバージョンで起動したMac
- 作りたいOSバージョンの起動ディスク or ターゲットディスクモードで接続されている作りたいOSバージョンで起動しているMac
- 「システムイメージユーティリティ」
が必要です。
ブートイメージは、作りたいOSバージョンに対応したシステムイメージユーティリティでしか作ることができません。システムイメージユーティリティは以下のリンク先にある”Server Admin Tool"の中に格納されています。Mountain Lion以降はSystem/Core Servicesの中に格納されてあります。
Apple公式でNetBootできるイメージとして利用できるOSのバージョンはMojaveまでとなっています。Catalina以降は不可能です。(そもそも前述したシステムイメージユーティリティが存在しません。)
1.起動ディスクを作成
前述したディスクイメージユーティリティでは、NetBootイメージを作成するために起動ディスクを用意する必要があります。そのために、NetBootで起動させたいボリュームを持つMacをターゲットディスクモードにて接続するか、そのボリュームが入っている外部メディアをシステムイメージユーティリティを立ち上げているMacに接続します。その後は画面の指示に従います。